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一覧はこちら一般的な検査法について(ウイルス量、感染細胞同定、抗体値)
慢性活動性EBウイルス病(CAEBV)の診断には、特徴的な症状に加えて、「血液や病変でのEBウイルス(EBV)の増加」「T細胞あるいはNK細胞へのEBV感染」の2点を確認することが重要です。
CAEBVの患者さんではEBVの抗体の量が高いことも多く、診断の参考になることがあります。ただし、全てのCAEBVの患者さんでEBVの抗体の量が高いわけではありません。
現在では、血液中のEBV遺伝子(DNA)量をPCRで測定することが保険診療で認められており、CAEBVの診断に重要な検査と位置づけられています。CAEBV患者さんでは、血液中のEBV DNA量は一般に高値を示します。特に、白血球などを含んだ血液の検体で測定したEBV DNA量が10,000 IU/mLを超える場合には注意が必要です。
EBVは血液中のB細胞に感染することが一般的ですが、CAEBVの患者さんでは、EBVがT細胞やNK細胞に感染しています。患者さんのリンパ節や肝臓などの組織を調べることで、EBVの感染している細胞が特定できることがあります。血液検査でEBVが感染した細胞を調べるには、いくつかの方法がありますが、一般的な検査会社では行っておらず、一部の研究施設でのみ行われています。
このように、CAEBVの診断には特別な検査が必要になりますので、担当医にご相談下さい。