Q&Aコーナー
一覧はこちら治療:皮膚症状だけに治療は必要なの?
全身症状を認めず、皮膚だけに症状を認め予後良好である古典型種痘様水疱症は、遮光やサンスクリーン剤を使用することで、皮膚の病変を軽減させ、患者さんのQOLの向上につながると思います。通常皮膚症状は、成人期までに落ち着くことが多いですが、経過中約10%程度の患者さんが、全身型種痘様水疱症に移行することがあります。全身型種痘様水疱症の場合は、日光が当たる以外の部位にも病変を認めますが、遮光の予後に対する効果ははっきりしておらず、予後不良な例が多いため、治療介入時期は適切な医療機関で相談していく必要があります。また古典型と全身型の両方ともに、ステロイド外用は皮膚の症状緩和という意味で有用である可能性はあります。
重症蚊刺アレルギーは、蚊に刺されたり、ワクチン接種で皮膚が赤く腫れたり、熱などの全身症状がでることがあるため、これらの誘因を避けることが皮膚の症状の緩和につながります。しかし、重症蚊刺アレルギーも、全身型種痘様水疱症と同様に全般的に長期予後不良であるため、適切な医療機関を受診し、治療介入時期は相談していく必要があります。