Q&Aコーナー
一覧はこちら治療:どのタイミングで治療が必要?入院はすぐに必要?
慢性活動性EBウイルス感染症 (CAEBV) は、疾患活動性(発熱・肝機能障害・進行する皮膚病変・血管炎・ぶどう膜炎のいずれかの兆候)がある)を認める場合には抗がん剤を用いた化学療法や免疫抑制薬を用いた免疫抑制療法により疾患活動性を抑える治療が必要となります。また、炎症症状がより強くなった際には血球貪食性リンパ組織球症を発症する恐れがあり、直ちに入院し治療が必要となります。その他に、CAEBVが進展しより悪性度の高いT/NK細胞リンパ腫を発症した場合にも直ちに入院し化学療法を行う必要があります。
上記の治療により疾患活動性が抑えられた状態で同種造血幹細胞移植を行うことで治癒を目指します。同種造血幹細胞移植はまず大量の抗がん剤を投与(前処置)し、EBウイルス感染細胞と造血細胞を破壊し、その後にドナーから提供された造血幹細胞を移植します。疾患活動性がある状態で同種造血幹細胞移植を行った場合と比較して疾患活動性のない状態で移植を行なった場合の方が治療成績が良いことが分かっているため疾患活動性のない状態または化学療法や免疫抑制療法で疾患活動性を抑えた状態で同種造血幹細胞移植を行うことが勧められます。