第1回CAEBV国際シンポジウム
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CAEBV国際シンポジウム会長
聖マリアンナ医科大学 血液・腫瘍内科 主任教授 新井 文子
このたび、2026年3月20日(金)~21日(土)の2日間、第一回CAEBV国際シンポジウムを東京科学大学にて開催させていただくことになりました。実りある集会となりますよう、主催者一同、全身全霊を込め、準備を進めております。
慢性活動性EBウイルス病(CAEBV)は、誰もが持つEBウイルスが原因となり、持続する炎症や腫瘍化を引き起こす極めて稀で重篤な疾患です。日本やアジアを中心に報告されていますが、近年欧米からの報告が増えております。しかし、世界的にも認知はまだ十分ではなく、病態解明や治療法の確立が強く求められています。
このシンポジウムは、CAEBVを主題に掲げる初めての国際的な学術集会です。国内外の臨床医、研究者が一堂に会し、疾患の理解を深めるとともに、国際共同研究を推進するネットワークづくりを目指します。また、患者さんやその家族の声を共有し、ともに歩むための機会としたいと考えています。
CAEBVは患者数が少なく、そのことが病気の原因の解明や治療薬の開発の障害となっています。CAEBVをめぐる問題の解決には、世界各国の患者さんの情報を集め、その知見を結集し、共通のデータ基盤や解析手法を共有する国際的な協力体制が不可欠です。私たちは、国境を越えて連携をすることで、疾患への理解を深め、より正確な診断と効果的な治療法の開発につなげていきたいと考えています。
本会の運営には次世代を担う若手医師・研究者が多く参加します。新しい視点と情熱をもって、この難病に立ち向かう仲間が育ち、国際的な協働の輪が広がっていくことを願っています。
CAEBVの克服は一国では成し得ません。本シンポジウムが、世界の仲間とともにこの難病に立ち向かう新たな一歩となることを心より期待しています。